他人の気持ちがわからないとビジネスはできないとわかっているのですが…なにか良い対処法はありますか?
僕が主宰している情報発信ビジネスコミュニティでこのような相談がありました。
過去にも似た相談を何度も受けたことがありますが、起業初心者にとって情報発信のテーマを決める時に「見込み客の顔」がどうしても最初はイメージしにくいですよね。
結論から言うと「誰かの役に立ちたい」という気持ちがなくても、ビジネスで稼ぐための方法はあります。
もしあなたが
- 見込み客を誰に設定すればいいかわからない
- 他人の悩み、欲求と言われてもピンとこない
- 正直、自分の興味があることしか浮かばない
などの悩みがあるのでしたら、ビジネスの発信テーマを見つけるヒントをこの記事で解説するので参考にしてみてください。
「誰かの役に立ちたい」と思えない人でもビジネスで稼ぐ方法
先に言っておきますと、「誰かの役に立ちたい」と思えないことは決して悪いことではありません。
人によって価値観は違いますし、誰かの役に立つことよりもまず自分自身を満たすことが先…という人もいるわけなので。
むしろ自分が面白いと思うこと、自分がこだわっていることをやるほうがエネルギー高まって、めちゃめちゃ行動できて、勝手に成果出ちゃった…みたいな人もいますのでw
ですが、忘れてはいけないのはビジネスをしてお金を頂く、ということは誰かがあなたにお金を払うから成立するわけです。
会社員であれば、会社に労働力を提供するからお金が発生します。
ユーチューバーであれば、視聴者に喜んでもらえる動画を配信するから、視聴回数が伸びて広告費が稼げるわけです。
インスタグラマーであれば、憧れや熱狂を生み出すことによってフォロワーがついて、その影響力にスポンサーがつくわけですね。
つまり、本人の中で「誰かを助けたい」「誰かの役に立ちたい」と思えなくても、結果的にやっていることが「誰かのため(誰かにとってメリット)」になっていることなら、お金は頂けます。
そのためには、
- 儲かりそうなことをビジネスにする
- 自分が欲しいものをビジネスにする
- 自分の怒りや悲しみをビジネスにする
- 自分自身が問題を解決するプロセスをビジネスにする
この中からビジネスのテーマを探してみるといいです。
儲かりそうなことをビジネスにする
「儲かりそうなこと」とはすなわち、「需要がある」ということです。
これは逆説的な考えなのですが、「誰かの役に立ちたい」からこのビジネスをやろう…ではなく。
「この分野は需要が伸びていて儲かる可能性がある」からこのビジネスをやろう…と、自分にとって利益になりそうなことを選べば、結果的に誰かの役に立つものをやらざるを得なくなります。
例えば、「タピオカ」が分かりやすい事例ですよね。
この記事を書いている時点でタピオカブームはピークを過ぎましたが、ブームになっていた頃はみんな(特に若者)がタピオカを求めて行列を作っていました。
タピオカミルクティは美味しいビジネス
・400円のタピオカミルクティー(M)の原価率10%
・ミルク30円、タピオカ5.5円、紅茶の茶葉2円https://t.co/kEKNyn0O15 pic.twitter.com/OagWHI7AAw— 世界四季報 (@4ki4) June 16, 2019
タピオカに対する需要が高まったことで、タピオカ屋さんを出店してボロ儲けした知り合いの社長さんを何人か知っていますが、その社長さんたちはタピオカを買う人の気持ちなんて知りませんでしたw
求めている人がいる、だからサービスを提供する、というシンプルな構造です。
極論ですが、自分がその人の役に立ちたいかどうか…はぶっちゃけ商売には関係ないんですよね。
自分の価値観とか感情は置いておいて、世の中の人が求めていることを提供すれば、その対価としてお金を頂けるわけですから。
だから、手段はなんだっていいんです。
YouTubeの○○ジャンル発信してる人が少ないから、今のうちにチャンネル育てておけばポジションを作れるかもしれない…ならそれをやればいい。
これからリモートワークをする人が増えてくるはずだから、リモートワーカーを対象にしたブログメディアを作ってみよう…と時代性に合わせたテーマを考えるのも1つです。
とにかく社会性とか、倫理観とかは一旦置いておいて、まず今のタイミングで需要があるものを最優先で探す(法律違反はNGですが)。
赤の他人の気持ちを考えるのが難しい人は、自分にとってメリットがあることを考えるほうが遥かにモチベーション上がるはずですw
自分が欲しいものをビジネスにする
- 「こんなサービスがあったらいいのになぁ。」
- 「こんな商品があったら絶対に買うのになぁ。」
と自分自身がユーザーの立場になったときに、あったらいいと思うものを考えることもビジネスのヒントです。
例えば、民泊拠点を斡旋するAirbnb(エアビー)は、
- 使っていない家を有効活用できたらいいなぁ(民泊側)
- もっと安く良い宿に泊まれたらいいなぁ(宿泊者側)
このお互いの「あったらいいなぁ」のニーズをマッチングさせたサービスとして有名になりました。
他にも、株式会社メンヘラテクノロジーが考案した「メンヘラせんぱい」というサービスがあります(現在リリース延期中)。
『メンヘラせんぱい』webサイトのイラストとTシャツのイラストを担当させていただいております🙇♂️💖https://t.co/wl5AvdqPGE
— ha-ca (@hacca1997) January 22, 2020
どんなサービスかというと
- メンヘラが病んだときにチャットですぐに相談できる相手が見つかる
- すぐに相談できるという精神安定剤としての価値をメンヘラに提供する
というもの。
社長本人がメンヘラであり、彼氏と一緒にいないときに寂しすぎて友達に鬼LINEしてしまう、という悩みから生まれたサービスですw
これも当事者であるからこそ出てくるアイデアですが、メンヘラの人達の困り事を解決するものに結果的に繋がっています。
サービスのアイデアや、世の中のニーズがわからない場合は、自分自身のニーズから探してみるといいです。
あなた自身が好きなこと、興味あることなどから、「もっとこんなのがあったらいいのに」という気持ちは同じように求めている人がいる可能性があります。
自分の怒りや悲しみをビジネスにする
これも「あったらいいな」に似ている部分がありますが、どちらかといえば「なんでだよ」「おかしいでしょ」「こうあるべきだろ」というブラックエンジン的な要素が強いですね。
「自分の欲しいものをビジネスにする」がプラス(正)から生まれるエネルギーだとすれば、「自分の怒りや悲しみ」は負(マイナス)から生まれるエネルギーとでもいいましょうか…。
例えば、僕自身のコンセプト(職業オレ)がそうです。
色んなコミュニティや発信者を見てきたときに、「情報発信ビジネス」というものに違和感を覚えるようになったんです。
有名な先生の真似(劣化コピー)をしたり、自分を偽ってブランディングしたり、無理してる感じの人が多い。
お金は稼げてるかもしれないけど、本人は無理してる感じで、あまり幸せそうじゃない。
そもそも自分がそこに憧れを持てない、有名な先生の真似をすることが本当にやりたかったことなのか?
…という、ある種の否定(アンチ)が僕の中にありました。
じゃあそこから、
- 情報発信ビジネスって先生の真似をしないといけないんだろうか?
- 有名人にならなくても収益を生み出せるがあるんじゃないか?
- リア充ブランディングなんてしなくても集客はできるんじゃないか?
- お金じゃなくて、やりがいや価値観を優先してもいいんじゃないか?
…と自分の中にある違和感の正体や大事にしている価値観を具体的に落とし込んでいって、そこに対する代替案を考えていき、今のコンセプトに行き着いたわけですね。
ただ、怒りや悲しみに任せて誰かの批判をするのはビジネスではありません。
それはただの評論家と同じですし、被害を受けない外野から意見を言うだけなら匿名で勝手にやっていればいいんです。
でも、それでは何の価値も生み出せません。
「怒りや悲しみ」というのは、決してネガティブな意味ではなく、スタート地点の違いなだけです。
怒りや悲しみが最初の動機だったとしても、「怒りを踏まえて乗り越えた先に、自分はどんな理想を実現したいのか」…次の未来を提示するのがビジネスですから。
- 業界の中で、良しとされてること。当たり前になっていること。
- みんなが信じて疑わないこと。一般化されていること。
ここに自分が違和感、不満、怒り、悲しみなどを感じてる部分があれば、それを明確に言語化していくことから始めるといいです。
少なからず同じように感じている人がいる可能性がありますから、あなただからこそ主張できるメッセージが見つかるかもしれません。
自分自身が問題を解決するプロセスをビジネスにする
- 「儲かりそうなこと」と言われてもイメージが湧かない
- 「こんなのがあったらいいな」というアイデアがない
- 「怒りや悲しみ」なんてそこまでの感情はない
…と思ってしまう方もいるでしょう。
もっと言えば、自分から持ち出せるアイデア、知識、スキル、経験すら全く思いつかないとも言えるかもしれません。
そんな方は、まずビジネスアイデアとかそういうのは一旦置いておいて、自分自身の問題解決をすることから始めてください。言い換えると、自分がずっと先延ばしにしてきた問題・課題です。
例えば、女性にモテなくてずっと悩んできているのなら、まず男性としてモテるための本気で行動するんです。
そんなことビジネスに関係あるの…?と思うかもしれませんが、大ありです。
自分が悩んでいることを克服していくプロセスは、そのままコンテンツ(価値)にできるからです。
女性からモテるために服装、髪型、LINE術、ナンパ、会話力、筋トレ…などの学びをブログやYouTubeなどに残していけば、同じような悩みの人に見てもらえます。
これって情報発信そのものなんですよ。
下記の記事でも詳しく書いていますが、自分が抱えているコンプレックスや悩みを克服することが、同じように悩んでいる人にとって希望になるんです。
それに女性からも本当にモテるようになれば自信もついて、考え方も前向きになって、生きるのが楽しくなるでしょう。
すると、今までは「自分には無理かも」と思っていたことも、「これ自分でもできるんじゃない?」と物事の捉え方も変わる。
この時点で明らかにマインドが変わってるはずなので、恋愛だけじゃなくて仕事にも自信が持てるから、結果的にビジネスでも結果が出やすくなるんです。
この記事では恋愛を例に出しましたが、どんなテーマでも同じことが言えます。
ダイエットでも、家族関係でも、転職でも、ニキビでも、ハゲでも、なんでもいいです。
自分から発信できることがないのなら、まず自分の問題を解決しながらネタ(コンテンツ)を生み出せばいいのですから。
本当に自分の考えは求められていることなのか?
- こんなのが儲かるかもしれない
- こんなサービスがあったらいいな
- こんな業界はおかしい
- ○○の悩みを克服しつつその過程を伝えていこう
こういったアイデアはあくまでも、ビジネスの方向性を見つけるための1つのヒントに過ぎません。
なので、自分の発信したいテーマが見えてきたとしても、最終的には発信をしながらリサーチをしていきましょう。
具体的には、ブログやSNSを使って発信しながら、実際に反応があるのかどうかを確かめていくんです。
あるいはネットじゃなくて、リアルのつながりで興味がありそうな人がいたら、その人に話をしてみる、その人の話を聞いてみるのも1つです。
もしかすると想定通りに需要があるテーマかもしれませんし、あるいは想定外の需要が見つかるケースだってあります。
見込み客の悩みが漠然としている人こそ、自分の思い込みだけで進めるのではなくて、仮説を立てながら見込み客とコミュニケーションを取って精査していくのが一番確実です。
まとめ
念押ししておきますが、ビジネスは自分一人でやるものではないですし、お金を受け取る以上は「誰かの役に立っている」ことじゃなければいけません。
人の気持ちを考えなくても(無視しても)稼げる…というのは、ハッキリ言って詐欺か非道徳的なものしかないので(笑)
ただ、「誰かの役に立ちたい」という気持ちがまだ今の段階で持てない…という場合は、
- 儲かりそうなことをビジネスにする
- 自分が欲しいものをビジネスにする
- 自分の怒りや悲しみをビジネスにする
- 自分自身が問題を解決するプロセスをビジネスにする
まず上記の項目から考えてみましょう。
その上で、自分と同じような欲求、悩み、不満を持っている人…という観点を持っていれば、情報発信するときもイメージしやすいと思いますので。
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