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ギブアンドテイクの意味│ギブギブギブ(与える人)こそ成功する…は嘘

  • 「ギブアンドテイクではなく、見返りを求めないギブじゃないと成功しない」
  • 「出し惜しみせず価値提供をしまくればファンはできる」

こういった言葉を信じて疲弊しまくっている人達をたくさん見てきました。

 

特に多いのがコーチング、カウンセラー、セラピスト、占い師などの職業の方ですね。

お試しセッションから本契約に繋がらない…、ブログやメルマガで有益な情報を出してるのにお申込みはない…など。働いている割には見合った売上に繋がらない。

 

普通に考えれば、ギブ(価値を与える)から、テイク(お金を貰える)されるはずが、なぜかギブアンドテイクが成り立たない謎の現象が起きるわけですね。

そして、もっと価値提供しなければ…もっとギブしなければ…と更に与えようとして、さらに疲弊する…。

 

ギブしてるのに返ってこない原因は、ギブする相手を間違えているからです。

間違った考え方でギブアンドテイクの関係を望んでも、相手を間違えれば平気であなたから搾取してきます。

どうでしょうか?あなたにも思い当たる節はないですか?

 

ギブアンドテイクの意味│3種類の人間とは?

まずは「ギブアンドテイクの意味」を理解していきましょう。

「持ちつ持たれつの関係」「Win-Win(ウィンウィン)」など色んな捉え方もできますが、「1つのものを与えたら、1つ返ってくる」という対等な互助関係が一般的ではないかと思います。

 

心理学者アダム・グラント氏が書いた下記の書籍では、人間には3つのタイプがあると言われており、

  • ギバー…惜しみなく与える人
  • テイカー…真っ先に自分の利益を優先させる人
  • マッチャー…損得のバランスを考える人

3つのタイプの組み合わせによってギブした(与えた)結果が変わってくるのです。

 

ギバー&ギバー

  • ギバーA:この人のためにたくさん与えよう
  • ギバーB:相手の利益になることをやってあげよう

お互いが自分を犠牲にして相手のメリットを優先しているので、ギバー同士は与え合うほどお互いに得をします。

見返りを求めないギバー同士は長期的に良い関係性が築けると言えるでしょう。

 

ギバー&テイカー

  • ギバー:この人のためにたくさん与えよう
  • テイカー:貰えるだけ貰っておこう

ギバーは相手のために与えようとしますが、テイカーは貰うのが当たり前で自分の利益を最優先します。

なのでギバーは与えても与えても、テイカーから見返りがくることはないので利用されて終わります。

 

テイカー&テイカー

  • テイカーA:こいつから奪ってやろう
  • テイカーB:もっともっと奪ってやろう

お互いに奪うことしか考えていないので、どちらも得をしません。

そもそも、テイカーは奪える相手からしか奪おうとしないので、テイカー同士は相容れない関係性なのです。

 

マッチャー&ギバー

  • マッチャー:自分にメリットがあるなら与えよう(ないなら与えない)
  • ギバー:この人のためにたくさん与えよう

マッチャーは損得バランスを考える人です。

相手によって自分のスタンスを変えるので、相手がギバーならギバーとして振る舞い、相手がテイカーならテイカーとして振る舞います。

 

損得の一致を考えているのがマッチャーなので、相手のギバーと関わるメリットがなくなると関係は切れてしまいます。

 

マッチャー&テイカー

  • マッチャー:自分にメリットがあるなら与えよう(ないなら与えない)
  • ギバー:この人から奪ってやろう

マッチャーは自分にメリットがない人には与えないので、相手がテイカーであればテイカーとして振舞います。

この場合、マッチャーとテイカーもお互いにとってメリットがないため相容れない関係となります。

 

マッチャー&マッチャー

  • マッチャーA:これだけやってくれたら与えます
  • マッチャーB:これだけ与えるから、これやってね

お互いに損得の一致が合えば、ギブしあうという関係性です。

ある意味、ビジネスライクな関係とも言えますが、これが一番後腐れなくスッキリする関係かもしれません。

 

一番得をするのはギバー?成功する人、しない人の違い

では、ギバー・テイカー・マッチャーの中で、一番成功するのは誰なのでしょうか?

 

それぞれのタイプについて仕事の成果を測定した研究結果では、なんと一番成果が悪かったのはギバー特性が高い人たちです。

なぜなら、ギバーは自分の事を後回しにして、他人の仕事を手伝ってしまうため、仕事の生産性が悪くパフォーマンスを発揮できないのです。

 

その次に仕事の成果が良くなかったのはテイカーです。

テイカーは自分の有利になるように物事を進めるので、一時的には評価されるのですが、長期的に見ると化けの皮が剝がれるので評価を落とすのです。

 

最後にマッチャーですが、仕事はしますが与えられた以上のことはしないので、仕事の成果は良くも悪くもないという結果です。

 

しかし、一方で面白いデータも出ています。

実は、突き抜けて仕事の評価が高い人たちの割合はギバーが多いのです。

なぜ同じギバーなのに、2つの違いがでるのでしょうか?

 

搾取されるギバーの特徴

搾取されてしまうギバーはいわゆる、自己犠牲の精神が強すぎる、いわゆる善い人たちです。

見返りを求めずに与え続けるのですが、与える相手を間違えると(テイカーを相手にすると)、いつまでも頑張りが認められないわけです。

 

せっかく良い才能を持っている、素晴らしい仕事をしているのに、与え方(与える相手)を間違えているせいで精神的にも、肉体的にも、金銭的にも、疲弊していくのです。

 

成功するギバーの特徴

一方で成功するギバーは、他者志向型」です。

ギバーとして相手に貢献はする精神は持っているのですが、「誰に与えるべきか」「誰と関わるべきか」を判断して行動をしています。

だから相手がテイカーだと分かった瞬間に、与えることをやめるのです。

 

「成功者は与えまくっている」という言葉をよく聞きますが、何でもかんでも与えれば成功するという話ではありません。

誰に、どこに、どれだけ与えれば、どれだけリターンや価値を生めるのかを考えています。

限られた時間やお金のリソースを使って、どうすれば価値が大きくなるのかを考えています。

 

(相手を見極めた上で)自分が関わっている相手やコミュニティの利益になることをやっていると、短期的には損しているように見えても、巡り巡って自分のところに返ってくるんです。

「パイを奪おう」という発想ではなくて、「パイを大きくしよう→そのために誰に、どこに与えるべきか」を考えるのが成功するギバーの特徴です。

 

ビジネスをするならテイカー気質の客層は排除すべし

ビジネスを頑張っているのに結果が伴っていない人は、まずテイカー気質の客層を排除することからです。

努力している割に成果が伴っていない人のほとんどが、相手にすべきお客さんを間違えていることが多いです。

 

例えば、「仕事がなくて鬱状態になっている人をコーチングで救いたい!!」みたいな例ですね。

「仕事ができない鬱状態の人」はお金を払えない(=経済力がない)ので、いくらサービスを提案したところで売れません。

 

「仕事で鬱状態の人はテイカー気質だ」と差別してるわけじゃなくて、結果的にギバーとテイカーの関係性になってしまうということです。

いくら相手に喜んでもらっても、相手から差し出せるもの(意思)がないなら、それは一方的にあなたが与え続けているだけの状態。

 

あなたがボランティアをしたいなら別ですが、ビジネスとしてお金を稼ぎたいなら、お金を払える人(払ってくれる人)を相手にしないといけません。

あなたがサービスを価値として提供するなら、お金という対価を提供してもらわないと、ビジネスは成立しないからです。

 

さらに言えば、何かに対して問題意識や欲求を持っていて、そのために行動する意思を持っている人を相手にする必要があります。

例えば、「コーチングで自分らしさを取り戻しましょう!」と現状に満足してる人を説得しても、必要性を感じていないのでウザいと思われるだけです。

 

お客さんは問題を解決したい、願望を叶えたいから商品やサービスを購入するんです。

あなたが売りたいものを売りつけるのではなくて、必要な人に必要なものを届けてあげるのがビジネスです。

 

それこそ「誰でもいいから集まればいい」「何でもいいから売れたらいい」という考え方の人がいますが、そういう集め方は冷やかしの問題意識が低いお客しか来ません。

商品が売れない、安くしないと売れないのは、”そういう人”を集めてしまっているから。

だからこそ、「誰に与えるか」をちゃんと考える必要があるんです。

 

「ギブギブギブしろ」という販売者には気をつけろ

最後に、自己啓発やインフルエンサー界隈でよく聞く「ギブギブギブ」についても触れたいと思います。

「ギブギブギブすれば(与えまくれば)成功する」というフレーズ、結論から言うとこれは販売者側にとって都合のいい言葉なんですよねw

 

この記事でも少し触れているのですが、「ギブ(貢献)する人は成功する」という洗脳をされた人たちは

  • セミナーやコミュニティ運営のタダ働きをさせられたり
  • 講師が販売してるサービスを半強制的に買うように勧められたり
  • SNSのタグ付け、コメント、いいね、シェアを義務化させられたり

 

でも結局はなにも見返りがなくて、実は都合よく使われて搾取されているケースは少なくありません。

で、用済みになれば「はい、お疲れさん!」と見放されてしまう。

 

もし、あなたが心の底から講師のことを「応援したい」と思うならボランティアをしてもいいと思います。ボランティアするだけの余力があればしてもいいと思います。

また、ボランティアをすることで得られる経験やスキルが明確にあるならば、勉強期間として手伝うのも1つです。

 

でも、「ギブしろと言われたから何となくやっている」「いつか見返りがあることを期待してギブしよう」という姿勢では、講師側がテイカーかマッチャーなら搾取されるだけです。

 

特に「起業準備中」「ビジネス勉強中」の人は騙されやすいので気をつけてください。

「この先生から貰おう」「与えてもらおう」という姿勢は見透かされますし、その心理を利用して搾取してくる人がいることを忘れないでください。

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