『ゴールデンサークル理論』を事例にビジネスコンセプトの作り方を学ぶ

ブログなりSNSなり、情報発信をする時、必ずココ外したら失敗するよって話をします。

結論から言うと、「誰のため」「なんのため」「なぜ自分が」の3つが統合されたコンセプトがあるかどうか。

 

失敗っていうのは、ビジネス的に売上が下がるとか、そういう単純な話じゃなくて、もっと広い視点で、あなた自身の幸福度にも繋がる話です。

今回は、「ゴールデンサークル理論」という概念に基づいて、コンセプトメイキングの重要を解説していきます。

 

サイモン・シネックのゴールデンサークル理論とは?

まず、ビジネス的に儲かりそうとか、マーケティングの数値がどうとか、よりもまず「自分がなんのためにそれやるのか?」っていうコアとなる理由や、理念が必要不可欠です。

いくら儲かっても、いくら需要があるテーマでも、お客さんから見て「あなたから買う理由」がどこにもなく、メリットや価格だけで選ばれてるなら、そのビジネスは長続きしないからです。

お金が入ってくるのは結果論にすぎなくて、まずは人々がそこに巻き込まれ続ける要素がなければいけません。

 

そんな話を分かりやすく解説してくれてる動画があります。

サイモン・シネックというマーケティングコンサルタントの方が、Appleが成功した要因を話してますが、今まで話してきた内容が全部リンクするはずです。

 

 

ここで語られてるのは、「なぜ(WHY)」が必ずコアにあるという話。

Appleの製品が愛されるのも、キング牧師が25万人の市民を動かしたのも、ライト兄弟が飛行機を作ったのも、すべて「なぜ(WHY)」があるから。

そして、その「なぜ(WHY)」が強ければ強いほど、人々の心は突き動かされるし、巻き込むことができる。

どのように、どうやって、何を売るということも、もちろんビジネス的には大事かもしれませんが。

それ以上に自分の人生レベルで、「これやりたい」「このためにやる」って思えるような「なぜ(WHY)」がないと、続けられない。

なぜ」という問いはいわゆる木の幹と同じであり、建物を支える基礎と同じです。

 

例えば、一般的にビジネスをやってる人に多いのが、

こんな風に、

  • 自分が儲けたいからそのビジネスを始めたり
  • その商品を売って儲けるためにスペックとか機能の説明ばかりしたり

「どのように」「どうやって」を軸にしてるのがほとんどです。

 

それこそ「月10万円の稼ぎ方を教えます」「デザインをやります」「英語を教えます」「ブロガーになる方法教えます」みたいなありきたりな言葉を嫌というほど、目にします。

でも今の時代、そんなコンセプトだと目新しくもなんともなくて、差別化どころか、自分の価値を下げてしまいかねません。

だってみんなと同じこと言うなら、べつにその会社やその人から買う理由がないじゃないですか?

 

だから、いまやってる方法がうまくいかないとすぐに違うことに鞍替えしたり、流行りのノウハウ・すぐ儲かりそうな目先の利益に走ってしまい、すべて中途半端なまま情報に振り回され続けるんです。

つまり、「なぜ」それをやってるのか?というコンセプトや理念がまったく自分の中にないからそうなるんですよね。

 

Appleに熱狂的ファンが多いのはコンセプトがあるから

Appleのような熱狂的なファンが多い企業やサービスには、すべてコンセプトがあります。

例えば、1997年にAppleが『Think different.』というキャンペーンを行っていたのをご存知でしょうか?

クレージーな人たちがいる
反逆者、厄介者と呼ばれる人たち
四角い穴に丸い杭を打ちこむように
物事をまるで違う目で見る人たち

彼らは規則を嫌う 彼らは現状を肯定しない
彼らの言葉に心をうたれる人がいる
反対する人も
賞賛する人も
けなす人もいる

しかし、彼らを無視することは誰もできない

なぜなら、彼らは物事を変えたからだ
彼らは人間を前進させた

彼らはクレージーと言われるが
私たちは天才だと思う

自分が世界を変えられると
本気で信じる人たちこそが
本当に世界を変えているのだから

この言葉にもあるように、Appleは高機能スペックのパソコンを作るため・儲けるためだけにやってるだけではなく、Appleとしての信念やコアを軸があるから、iPhoneやMacといった革新的な商品が生まれていっています。

長年、Appleを支持してるファンたちは商品のスペックではなく、Appleのコンセプト・ストーリーにお金を払っているんです。

 

だからといって、共感やウケを狙う取り繕ったコンセプトでは意味がありません。

表面的なメッセージでは結局、言葉に重みや根拠がないからすぐに見透かされますし、なにより自分自身がやってて違和感を感じるビジネスは長続きできないからです。

 

「お金だけ」では続かなかった

少しだけ僕の事例を紹介します。

28歳の頃に「お金をもっと稼ぎたい」という理由で転売を始めました。

別に転売なんてやりたくなかったし、興味すらなかった。

 

でもなんでやろうと思ったか?って「お金を稼ぎたい」という理由があったからなんですね。

当時はフリーターで、セミナーに出たり教材を買って勉強してるだけで、なにも行動していない典型的なノウハウコレクターであり、情報弱者。

こんな状態が2~3年続いてることを現実的に受け止めた時に、今のままでは絶対に人生変わらないと思った。

 

お金も時間もなかったけど、とにかくガムシャラにやってましたね。

そのおかげで、半年で月収30万円という実績をだすことはできたわけですが、その後に「転売をやりたくない」という衝動に駆られます。

なぜなら「お金を稼ぎたい」という理由は実はウソで、自分に武器がほしかった、自分にも出来るという自信がほしかった。

それだけだったんです。

だからどれだけ稼いでも嬉しくないし、なんのためにやってるかよく分からない。

そうなった時に、このまま今のビジネスをやり続ける意味なんてあるのか?って思い、転売を辞めました。

 

自分にしか出来ない情報発信で稼ぐ→なんか違う・・

その後に、情報発信ビジネスをやろうとシフトシェンジしたわけですが、ここでも躓きます。

最初はまあそれなりに順調だったんです。

ネットビジネスの塾に入って、マーケティングやセールスなどを学び、そのとおりに実践したおかげで、月収130万円を超えるような成果も出せました。

情報発信は自分を売るビジネスですから、転売とは違って、自分にしかできない稼ぎ方が出来た分、達成感や喜びはありました。

 

だけど、そこからまた「なんか違う」という衝動に駆られます。

いくらコピーライティングの教材を学び、いくらマーケティングの本を読み、ハウツーを実践しても、なんかシックリ来ない。それは僕の理解力やセンスのなさもあるのかもしれませんがww

やってて楽しくないんですよね。

ビジネス的な数字を追いかければ追いかけるほど、なんか大事なものが遠ざかっているような感覚。

「これはなんなんだ?」と自分自身でも整理がつかない時期がけっこう長い期間続いてました。

 

誰のため、何のため、なぜ自分が

その理由っていうのはカンタンで、僕が「誰のため」「なんのため」「なぜ自分が」そのビジネスをやるのか?を本当の意味で分かってなかったから。

 

  • 誰のため→自分の見込み客はどんな人で、どんな痛みや欲求がある?
  • なんのため→どんな情報や価値提供をして、どんな風に変化させられる?
  • なぜ自分が→自分がそれをやる理由、背景、ストーリーは?

わかりやすくという、この3つに集約されます。

 

これに似た考え方って、表現の仕方は違えど、色んなビジネス教材やマーケティング本でも書いてるんですよ。

僕もそれ知ってたつもりだったし、それどおりにビジネスを設計していたつもりです。

 

「ターゲットはAで、ニーズはBで、仮想敵はCで、商品はDを提供して・・・」みたいにテンプレートみたいなもんに当てはめて。

「私はこれで人生変わりました。あなたもこれで稼げれば、自由なライフスタイルを・・」みたいな感じで情報発信したり、企画売ってみたりしたわけです。

 

だけど、それは単なる小手先だったんだということに気が付きました。

 

なぜなら結局、「こうすれば売れるだろう」「こう書けば反応取れるだろう」っていう打算が心のどこかにあったから。

だから、僕自身が「やる理由」がそこにないから、途中でエネルギー枯渇する、思い通りにいかないとやってて虚しくなる、余計に「オレがやる意味あるのか?」ってなる、という負のスパイラル。

ノウハウ・ハウツー・実績だけを強調して発信しちゃうと、その「ラベル」にしか人は来ないから、僕の理念や価値観を理解してもらえなくて、どんどんしんどくなるんです。

 

コンセプトを再構築したら集まるお客さんが変わった

だから、僕は2018年始めの頃から、ビジネスの方向性を徐々に変えて、情報を届けるべき相手も設定し直しました。

僕の中で、情報を届けたい相手は、分かりやすくいえば「過去の自分」。

 

  • お金のためだけじゃなく、誰かのために貢献できるビジネスがしたい
  • 自分の才能や強みを活かせるビジネスをやりたい
  • インフルエンサーみたいに有名人になりたいわけじゃない
  • 成功者たちの真似をして劣化コピーの1人にはなりくない
  • 「THE自由人」をPRするような痛いセルフブランディングをしたくない

ざっくり言えば、こんな感じの人間像がクッキリと僕のイメージにあるわけです。

というか、これそのまんま自分です。

 

こういう方たちって、なんちゃらブロガーとかSNS起業家、情報起業家たちに振り回されてきた経験を持ってるんですよね。

「こんなやり方ビジネスじゃないよね」「これって自分がやらなくてもよくない?」って違和感を覚えてる。

だけど、その方法がわからずに、もがいてるような状態。

 

で、僕が言うのも変なんですが、こういう方たちって本当はポテンシャルをめっちゃ持ってるんですよね。

自分に芯があって、ちゃんと物事をよく観察してて、うまく表に出せないけど内側に熱いものを持っている。

実際、これまでビジネスを教える中で関わってきたメンバーさんの中にも「この人、自信ないとか言ってるけどダイヤの原石やん」って思うような方は沢山いました。

 

だから僕はそういう人たちに、「自分のコアから湧き出るものをビジネスにできるんだよ」って道を示していけるような存在になりたいんですよね。

そんな想いで情報発信をし出したら、集まってくるお客さんの層が変わったんです。

 

メリットや利益だけで寄ってくるんじゃなく、「桑名さんの考え方に共感した」というお客さんや読者さんが増えはじめてきました。

僕がどんなコンセプトにしているのかは、こちらのプロフィール(ストーリー)を読んでもらえれば、より実践的に理解しやすくなるかと。

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「なぜ(WHY)」それをやるのか?

繰り返しますが、「誰のため」「なんのため」「なぜ自分が」の3つを真剣に考えて、コンセプトを作ってください。

相手の気持ちや痛み、苦しみ、不満、声にならない声をこっちが代弁してあげて、理想の未来を提示してあげること。

これがないと、どんなにコピーライティングやマーケティングを学んでも、たとえそれで上手くいっても、いつか終わりを迎えます。あなた自身に「信念」がないからです。

 

これは情報発信に限らず、どんなビジネスをやるにしても、どんな仕事をやるにしても大事な考え方です。

なぜ(WHY)」それをやるのか?

もし迷いが出たり、人生で躓いてる感が出たら、ぜひこの問いを自分に投げかけてみてください。

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