ビジネスや仕事の場面において、質問やアドバイスを求めた時に、
「あれ?なんか求めているのと違った答えが返ってきたぞ」
「んー、そういうことを聞きたいわけじゃないのになぁ」
と、思うことってないでしょうか?
これ僕も経験があるのですが、実は「質問の仕方」を変えるだけで返ってくるフィードバックも変わることがあるんですよね。
じゃあどういう質問をすれば、質の高いフィードバックが得られやすいのか。今日はこれについて書いていきます。
ちなみに、この記事を読んで「あ、自分はあまり質問の仕方がよくなかったな…」「質問を安易にしたら駄目なのかな…」と落ち込まないでくださいw
べつに怒りたくてこの話をしているわけじゃありませんw
質問の仕方1つで、どれだけ学べることが増えるのか、どれだけ得られる情報の質に差が出るのか。
これを知っておくことで、今後自分が質問するときに大きなプラスになりますので。
質の高いフィードバックが得られにくい質問の事例
まず質の高いフィードバックを得られにくい質問ってどういう質問なのか?
実は質問をされるときって、”答える側って実はこう感じている”という心理と併せてお伝えします。
あなたも何気なくやってしまっていないか、チェックしてみてください。
何を聞きたいのかわからない質問
- 〇〇を見てください
- 〇〇について意見がほしいです
僕も最初こういう質問の仕方をしていたのですが、、、
このアバウトな質問をされると「どういうフィードバックがほしいのか」「ただの感想がほしいのか」の意図がわからないので、答える側も迷うんですよね。
逆に僕が相談に乗る時になって気づいたんですけど、答える時ってめっちゃ気を遣うんですよw
具体的に改善点をお伝えしたほうがいいのかな?と思って、あれこれフィードバックすると、そこまで求めているわけじゃなかったから、ダメ出しされてると感じて萎えちゃう人もいるし。
じゃあ感想だけ伝えればいいかな?と思って、簡易的なフィードバックすると、もっとアドバイスが欲しかったのに…と思う人もいるし。
もちろんお客さんなら、逆に質問を返して掘り下げることをしますし、事前に状況が把握できている方ならザックリした投げかけでも、どういう意図なのか予測はできますが。
関係性がそこまで構築できていない相手にその聞き方をしてしまうと、何を聞きたいのかを明確に伝えないと答える側は回答に困ってしまうので注意したほうがいいですw
答えてもらったとしても、欲しいフィードバックが返ってこない場合もありますので。
情報が少なすぎる質問
- 〇〇で悩んでいますが、なにがいけないんでしょうか?
- 〇〇で困っていますが、どうすればいいですか?
こういう質問の仕方をするケースもありますよね。
もちろん、悩んでいること、聞きたいことを伝えてくれてるので、ある質問の目的はわかるのですが…。これだけでは情報が足りないので、これもまた回答に困る場合がありますw
例えば、「ブログを書いてるのにアクセスが伸びないので困ってます」という質問だった場合に、
- どれくらい記事を書いてるのか?
- どういう記事を書いているのか?
- アクセスが伸びないってどれくらいの基準を指しているのか?
- なんでアクセスを増やしたいのか?
など、前提条件によって回答すべきことも変わってきます。
そもそもブログを書いている量(実践)が少なすぎるなら、「もっと記事を書いてください」という話になりますし。
「ブログのアクセスが伸びていない」って本人は思っているけど、こちらからすれば「十分にアクセスは伸びていますよ。だから今のままでいいですよ」っていう場合もあるし。
できるだけ、質問に至るまでの経緯や現在の詳しい状況がわかっていたほうが、その人に合わせて的確にフィードバックしやすいんですよね。
だけど、状況が詳しくわからないと、どういう回答がいいのか判断が難しいので、情報が少なければ少ないほど答えるときもアバウトになってしまいます。
もちろん関係性が近い人なら、詳しくヒアリングした上でフィードバックできますけど、そうでなければ一般的な回答しか出せないのが本音なんですね。
100%の正解を求めてくる質問(自分の思考を放棄する)
一番困ってしまうのは、
- いつまでに稼げるようになりますか?
- 私は起業したら成功できるでしょうか?
こういった質問ですねw
僕もそんな質問していた時期あったので気持ちはよくわかるんです…。
なるべく自分で考えずに、サクッと手軽に答えって欲しいじゃないですかw
だけど、人それぞれ、使える時間も、経験値も、知識も、理解力も、行動量も、条件が違います。
もちろん世の中には、ビジネスノウハウはたくさん存在していて
- こうすれば売れる可能性が高くなる
- こうすればアクセスが増える可能性がある
- こうすれば良いお客さんを集客できる可能性がある
みたいな教えはいくらでもありますが、全員が同じことを実践して、全員が同じ結果になるとは限りません。
それこそ、「結婚はしたほうがいいですか?」みたいな質問も同じです。
人によって幸せの価値観も違うし、それを相手に決めてもらうのも違うじゃないですか。
だから一概に「こうしたら絶対にうまくいく」という保証はできないし、冷たい言い方かもしれませんが、最終的に自分で正解を見つけていくしかないんですよ。
僕も
- 言われたとおりにやっていればいいんだ
- 正解を1~10まで教わらないとできない
という考えでアドバイスをもらっても、まともにうまくいった試しがなかったです。
仮に、「答えらしきもの」をもらってたまたまうまくいったとしても、
- なんでそれでうまくいったのか?
- なぜそのアドバイスをもらったのか?
が理解できていないと、次に新しい問題が起きた時に、また別の方法を探さないといけなくなります。
なので、「正解をもらうために質問する」というよりも、「自分が正解に近づくための材料集め」という意識で質問を活用するほうが効果的です。
質の高いフィードバックが貰える質問のポイント
じゃあ、「質の高いフィードバックが貰える質問のポイント」とはなんなのか?
- 具体的にどんな状況で、何について聞きたいのか
- なぜその質問をしたのか(目的)
- 自分はどんな仮説を立てたのか
- 問題を解決するためにどんなことをしたか(その結果どうだったか)
質問するときは、この4つのポイントを意識するといいです。
自分自身で質問するポイントを整理できるようになると、相手から的確なフィードバックを引き出しやすくなります。
具体的にどんな状況で、何について聞きたいのか
例えば、「集客に困っているので集客方法を教えてほしい」みたいな質問をする場合、まず自分で「具体的には?」と突っ込んで掘り下げてみてください。
集客数が減っているのか?
集客数が維持したままなのか?
集客数が微増しているけど不満なのか?
その数値はどれくらいなのか?
チラシ集客のことなのか?
ブログ集客のことなのか?
Twitter集客のことなのか?
その集客方法でどれくらいの基準を求めているのか?
このように「具体的には?」と言葉の意味を掘り下げることで、質問したい内容がどんどん明確になるのがわかると思います。
答える側もフィードバックが具体的にできるので、ピンポイントで欲しい情報が返ってきやすいんですよね。
なぜその質問をしたのか(目的)
質問内容を具体的にすることと同時に、「質問をした目的」を伝えることも大事です。
例えば、
集客数を増やせば売上げアップに繋がるはずだ!!!
という理由で、集客のアドバイスを求めたとしても、最終的な目的が「売上を上げること」であれば必ずしも集客を教わることが適切とは限らないからです。
もしかすると、集客数は今のままでも
- 商品単価を上げるだけで売上げアップできる可能性も
- 商品の数を増やすことで売上げアップできる可能性も
- セールスのやり方を変えれば売上げアップできる可能性も
などなど。
いろんな可能性が考えられるので、違うアプローチをしたほうが効果的かもしれません。
そもそも自分自身が「目的はなにか?」を把握しておかないと、目先の手段、目先の結果ばかりに意識が向いてしまって、本質から外れた情報ばかりを探すようになってしまいます。
質問の目的を考えられるようになれば、「あ、この質問はズレていたな」「本当に聞きたいことはこっちだな」と自分でも気付けるようになります。
問題を解決するためにどんなことをしたか(その結果どうだったか)
問題を解決するにあたって、いろんなパターンや原因が考えられる場合、即座に1つの結論を導き出すのって難しいんですよね。
なので、質問するときも
- まずご自身で問題解決のために何をやったのか
- その結果、どうだったのか
これらの情報がわかっていたほうが、アドバイスする側も状況整理できるので、解決策やアイデアをお伝えしやすくなるんですよね。
それと、もう1つ大事なことがあって、なにか問題にぶち当たった時に「わからないからすぐに聞く」のではなくて、
- まず自分で原因を調べる、考えみる
- まず自分で改善できる方法を試してみる
これは絶対にやっておくべきです。
「できない、わからない」は誰にでもあることだから、それ自体は悪いことではないんです。
ただ、自分で解決しようという姿勢や意識がない限り、いくら答えをもらっても自分で問題を解決していく力は身につきませんので。
自分なりの仮説を伝える
- プロフィールの添削をしてほしい
- メルマガの内容についてアドバイスがほしい
こういう場合も、ただ「添削してください」「アドバイスを下さい」と言うよりも、自分はどういう考えなのか?どんな仮説を立てたのか?もできれば伝えたほうがいいです。
例えば、
私は○○という意図で、△△という構成にしたのですが、まずここの考え方がズレていないか確認してほしいです。その上で、他に改善点があれば教えていただきたいです
こんな感じです。
その仮説が合っていようが、間違っていようがどちらでもいいんです。
大事なのは、なぜその答えにたどり着いたのか?という思考のプロセスですから。
自分の仮説と、フィードバックを受けた時の内容のすり合わせをすることで、どこに考え方の違いがあるのか?どこに認識のズレがあったのか?にも自分の課題にも気づきやすくなります。
具体的な質問が出てこない場合は
もちろん、人によっては、質問したいんだけど質問がまとめられなかったり、思うように言語化できないこともよくあります。
そういう時は、一人で悩んでいても時間がもったいないので、とりあえず質問すればOKです(笑)
一番よくないのは、わからないことを放置し続けることなので、質問しないくらいなら質問したほがいいです。
ただ、1つだけでも意識をしてみてほしいんですよね。
- 具体的に何について聞きたいのか
- なぜその質問をしたのか(目的)
- 自分はどんな仮説を立てたのか
- 問題を解決するためにどんなことをしたか(その結果どうだったか)
この中の1つだけでもいいので、質問前に自分なりに状況をしっかり整理しておくことです。
そうすれば、自分が何を聞きたいのか?も明確になりやすいですし、自分自身で課題整理をするのもに役立ちます。
質問を考えることは相手に対する配慮でもある
あと余談なんですが、質問する内容を整理することって、相手に対する気遣い・配慮でもあるんですよ。
- この説明で相手は理解できるかな?
- この伝え方だとわかりにくいかな?
- もし自分がこう言われたらどう感じるかな?
と、ほんのちょっと想像力を働かせれば、曖昧な質問になりにくいと思うんですよね。
結果的に曖昧な質問になってしまったとしても、「あ、自分の聞き方はここがよくなかったな」と気づけたら、もう少し配慮しようと意識が芽生えると思うんです。
でも相手の立場や気持ちを考えずに、
- ただ自分の思いをぶつけるだけ
- 自分が言いたいことを言うだけ
- 理解してくれて当たり前でしょ
というコミュニケーションが癖づいてしまうと、自分のお客さんや読者さんにも同じことを無意識にやってしまうんですね。
また、ビジネスどうこうの話じゃなくて、日常生活や普段のお仕事でも同じことが言えると思います。
上司への相談も、家族にお願い事をするときも、学校の先生に質問するときも、すべて相手に対する配慮だと思うんですよ。
「求めていることと違うアドバイスをしてくる!あの上司は何もわかっていない!」
「いつも家族は反対してくる!自分がうまくいかないのは家族のせいだ!」
「先生に質問しても、いつも的はずれな答えしか教えてくれない!」
と相手にせいにするのは簡単ですが、、、
それ以前に
- まず自分は解決するための努力をしているのか?
- 相手に自分のことを理解してもらうための努力はしているのか?
ということも考えないといけないんですよね。
ですので、”とりあえず聞きたいことを聞く”のではなくて、まずご自身で状況を整理した上で、「相手が答えやすい質問」をぜひ心がけてみてください。
そうすれば、相手から的確なフィードバックを引き出せるようになります。
そして、これはアドバイスをする側も意識しなければいけないポイントです。
ただ相手から質問されたことに返答するのではなくて、
- 具体的に何について聞きたいのか
- なぜその質問をしたのか(目的)
- 自分はどんな仮説を立てたのか
- 問題を解決するためにどんなことをしたか(その結果どうだったか)
これらをヒアリングしていくことで、本当に伝えるべきこと、相手が求めていることが見えてきます。僕もこの意識が薄れないように気をつけないといけません。
普段の仕事や日常生活のコミュニケーションでも、「質問」が変わるだけで、お互いのコミュニケーションが有意義なものになるので、ぜひ覚えておいてください。
投稿が見つかりません。
コメント