ビジネスを教える活動から1年以上も離れておりました。
昨年2月に情報発信コミュニティを閉鎖(気が付けば4年以上も運営していました)メルマガ登録の入口も閉じて教材販売もコンサル募集も停止。
じゃあこの1年間何をしていたかというと
・YouTube事業を新たに始めたり(顔も名前も出さない非属人性チャンネル)
・夫婦で不妊治療に取り組み始めたり
・それに付随して栄養学とか身体の事を勉強したり
・人間分析学や占いの勉強をしてみたり
・CHATGPTやAIツールで遊んでいたり
・M&Aサイトでサイトやチャンネルの売却をしていたり
全く関係のないことをしておりました。
そして今後もビジネスを教える活動は表立っては一切しないことにしました。
辞める理由を語ると長くなりますが一言でいえば「幸せになれない」とわかったからです。
ビジネスを本格的に教えはじめたのが2016年頃。
はじめは転売ビジネスを教え、そして次はコンテンツビジネスを教え、無我夢中で走り続けて気が付けば法人化。今年には4期目を迎えます。有難いことに家族も養っていけるようになりました。
人から感謝されてお金を稼げる、自分の経験や想いがビジネスになる、最初はこんな楽しい仕事はないと思っていました。
みんなが自分の強みや才能を活かして、やりたいことをビジネスにするお手伝いができたなら、どれだけ幸福なことだろうかと。本気でそう思ってコミュニティ運営もコンサルもやってきました。
でもそれは僕の思い上がりでした。結局僕のやってることは金太郎飴に過ぎなかったんです。
ここから書くことは同業他社を批判したいわけじゃなく僕自身への戒めとして言うのですが
「私らしいビジネスをやろう」
「自分の世界観をブランドにしよう」
「本当にやりたいことを仕事にしよう」
「自然体で売り込まずに売れるようになろう」
と「好きなことを仕事にする方法」を教えるのは、人によって見せ方やディテールは違っても、やってることはどれも大体一緒です。
やってることはマーケティングノウハウやネットで起業する方法を教えてるだけで「好きなことを仕事にする」という理想を売っています。
座右の銘は「自由なライフスタイル」のギラギラネット起業家が
「南の島でトロピカルジュースを飲みながら、PC1台で自由なライフスタイルを送ってます。だからあなたもマーケを学びましょう!」と言ってることと
自分らしさスピリチュアルコンサルタントが
「自分の個性を活かしてお客様から感謝される私らしい働き方を見つけました。仕事場はカフェです。だからあなたも好きなことで起業を!」と言ってることはどちらも本質的には一緒なのです。
そして「型にハマりたくない人へ」「誰かの真似をしたくない人へ」と言いながら
強み(らしきもの)を探して
困っている人を見つけて
コンテンツやコンサルサービスを作って
ネットの仕組みで販売しましょう
という「型」を結局は教えてるわけですね。もちろんマーケティングを教えることで、人生変わる人だっていますし実際に喜んでいるお客様もいるのもたしかです。
ですが「私らしく生きる」「成功するため」には「起業して稼ぐ」「コンサルを売る」だけが最適な手段なのでしょうか?
強みややりたいことが見つかってないと幸せになれないのでしょうか?
「自分らしい人生」と言いながらそれは結局、お客さんの人生そのものをコンサルタントの型にハメているという矛盾が発生します。
人それぞれ前提は違うはずなのにビジネス業界に洗脳されてしまうと
「あの先生みたいな人生を手に入れないと」
「起業してお金をたくさん稼がないと」
「好きなことを見つけてないと」
「やりたいことがないと」
「強みがないと」
↓
「幸せにはなれない」
「自分には価値がない」
という呪いにかかってしまい、誰かの敷いたレールの上を走り続ける人生から抜け出せなくなります。
厄介なのは本当は好きなことでもないのに「起業して稼げば幸せになる」という刷り込まれた夢のために「好きなこと(と思い込んだこと)」をビジネスにしようと、家庭や友達やプライベートまでも犠牲にすることです。
ご本人の抱えてる問題がそもそもビジネスでは解決しない場合や、好きを見つけても本当は意味がなかった場合、薬で症状を誤魔化しながらむしろ症状を悪化させる対処療法と変わらないことになります。
果たしてこれは本当に社会にとって必要なことなんだろうか?
でもそんなことをバカ正直に言っても当然売上は大きくならないので言えるはずもありません。コンサルタントにも生活があるし家族だっています。
わざわざ
「好きなことで稼ぐことが全てじゃありません」
「起業しなくても会社員でも十分に幸せに生きれますよ」
なんて言ってしまえば好きなことで起業するノウハウが売れなくなりますから。
プロとして仕事だと割り切って、求めてる人がいるなら商品を提供してあげることも、売るために必要な事しか言わないのも何も悪い事ではないと思います。それで救われる人も実際いるのですから。
ただ僕が許せなかったのはその違和感を感じながらその事実を見ようとしない自分自身でした。
そのくせ「自分らしく」「個性を」と言いながら2番煎じどころか10番煎じのような金太郎飴ビジネスで堂々とイキっていた。
いっちょ前にマーケティングを教えて「私はこれで成功しました」みたいに偉そうなことを言って”全然自分らしさ”なんてないじゃないか。そんな自分が心底ダサいと思いました。
それならわざわざ顔と名前を出してまで僕がやるべきことではないだろうと。
でもそれをずっと認めることができずにいたんです。認めてしまうと僕には何も残らなくなるので。
今思えばずっと満たされないなにかを埋めるためにビジネスにしがみついてきただけだと思います。
存在価値がわからない
誰かに認められたい
認められる自分でなければ価値がない
価値のある自分になるために成功しなければ
その不足感を埋めるために情報発信ビジネスを教えることに固執していました。
ブログ集客を教える
ライティングを教える
マーケティングを教える
自動化の仕組みを教える
メルマガセールスを教える
コンセプトメイクを教える
これが自分の好きな仕事なんだと言い聞かせていました。ノウハウを教えれば何者かになれるかもしれない。そうすれば認められると思い込んでいました。
でもそんな着飾った自分を認められても正直、心の奥底から嬉しいわけではない。
むしろ一度、着飾った自分に人が集まりそれで売上が立ってしまうとその偽りの自分を維持しないといけなくなる。
自分らしく生きたくてビジネスの世界に希望を見出したのに売上、実績、成功、競争のラットレースに参加してしまい
誰かと常に比較する日々で幸福感はずっと満たされない。
これは本当に幸せといえるんだろうか?
『生き方をお金に変える』と言いながら、いつの間にか僕自身が誰かの人生を生きようとしていました。
大変お恥ずかしい限りです。
そんな気付きを経てあえてビジネスを教えることで認められたいとも、何者かになって誰かに認められたいとも思わなくなりました。
そもそも私は誰に認めてほしいのか
そもそも何を認めてほしいのか
人生で一番大切にしたいものはなにか
その働き方は本当に適切な手段なのか
その人間関係は本当に必要か
そのこだわりは本当に必要か … etc
前提がズレるとその他の手段は噛み合わなくなります。
お金稼いでも不幸せなら本末転倒。必ずしも仕事で承認欲求を埋める必要性はない。仕事は仕事で割り切ってやるのも1つ。ビジネスとは違う別の方法で承認欲求を満たすことだってありです。
視点を変えてみると手段は何でもいい事に気付けます。
ビジネスのために人生を生きるのではなくて、幸せな人生を生きるためにビジネスをやる。
だから僕は生き方のレール自体も変えることにしました。
とりあえず今は他のビジネスを生業にしてますが、特にやりたいことではないのでいつまで続くかもわかりません。
これからのことはゆっくり考えていこうかと思います。
とはいえ、情報発信自体は違う切り口で続けたいなと思ってます。
特に何を発信するのかも明確に決めてませんが、ここまでお読みいただいたのもなにかのご縁なハズ。(と信じたい…)
もし今の僕と似たような状況だったり、価値観がリンクするって方がいらっしゃれば今後も繋がっていけると嬉しいです。
・何のためにビジネスを頑張ってるのかわからなくなった
・売上作らなきゃと頭で言い聞かせてるけど心は「なんか違う」のサインを出してる
・何者かになろうと一所懸命頑張ってきたけど私は(俺は)ただ他人に踊らされていただけだった
・お金は大事だけど資本主義(成果、数字)に偏りすぎると自分の幸せからは遠ざかってしまうと感じている
・ビジネス業界や自己啓発に毒されすぎちゃって自分の幸せがなにか見えなくなってる
この内容にピンとくる方たちがいらっしゃれば別のメルマガを書いていこうかと思っています。
ただ、僕自身も次の生き方を模索している過程ですので、もしかすると役に立たないかもしれません(笑)
「それでもOK」という心の広い大人な方がいらっしゃれば下記のURLから新メルマガにご登録ください。一緒に学んでいきましょう。
僕なんかよりビジネスを教えるのが上手な人はもっと他にたくさんいますから、僕は僕にしかできない事を考えようと思います。
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